オーナーシェフ 佐野 隆
博多の店屋町で生まれ。中学3年まで数々の大会でたくさんの賞をもらうほど水泳が得意な子供でした。 私が幼い頃は、今と違って高価な小粒のチョコレートは、なかなか受け入れられずに、わが家の食卓には、売れ残ったチョコがいつもありました。母の苦労を見てきたので、高校生の頃になると父に対して何かにつけて反発していました。家族に苦労をかけているのにチョコレート作りに没頭していた頑固な父を認めることができなかったのです。しかし、菓子職人としての血でしょうか、せっかく入学した大学の学業にも身が入らず、神戸のお菓子屋で働くようになっていました。父は認めないが菓子職人にはなってみたいという気持がふくらみ、父と同じ道を歩む事になりました。 本格的に職人として修業をするようになって、ある想いが沸き上がってきました「売れない時、本当は、一番大変だったのは父だったのではないか。父はチョコレート専門の職人もいない孤独な時代もひとりで試作を繰り返し、その技術を見い出し、鮮度へのこだわりを極めようとしたのだ」と父が切り開いた足跡の意味と、重さを初めて知りました。その日から「チョコレートショップ」の2代目を継いでいく決意が固まったのです。


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